Thomas &Thomas Rod Impression.

先日、北海道は十勝辺りに釣行計画を試みた。何故って、今年の3月末でサラリーマンを卒業するからなのです。さぁこれから自由に釣りに行けるとなるとなんだか浮き浮きしてきて、気持ちが落ち着きません。何故かそんなことを考えていると、釣り人の性で新しいロッドが欲しくなるのは私だけでしょうか。

(これからは資金繰りが大変なのですが?)

そして、とうとう買ってしまったのがT&T社のスパイア9f#5です。ふと自分はいったい5番ロッドを何本持っているのだろうかと、恐る々隠し扉を覗いてみると既にバンブーロッドを含めると5本もあった。その5本が気に入ってないわけではないが今回また買ってしまったのです。その他のロッドをエクセルの表にまとめたらなんと??本もありました。奥方に知れたら大変なことになる。(笑) 

T&Tのスパイアはメーカーの謳い文句の如くキャスターをサポートしてくれるとありました。試投に使用したラインはSA、バリバス、エアフロです。

先ずラインを通さず軽くグリップを持って手首を固定し上下に振ってみると、ティップとバット部分がそれぞれブレもなく曲り、止めるとピシャット納まりました。今度は大きく振ってみるとバット、ミドル、ティップそれぞれが曲り偏りや余計なブレも無く気持ちいい感じで弧を描いた。今度は各社のラインを通してフォルースキャスト4回目(比較する為)にシュートするとメーカー関係なしにスパイアはフルラインを気持ち良く出してくれた。最初はパリパリのロッドと感じたがラインを乗せるとロッド全体が程よく曲がり、シュートした後のバタツキ(ボヨーン)がなくロワーレグができにくい、そして、当たり前だがバックキャストをきっちと行うと(クリーピングが起きない)フォワードキャスト時にナローループができスムーズにラインが延びてリーダまできちんとターンした。とかくファーストアクションロッドを振ると手首や腕が多少痛くなるが意外とロッドは軽く、何の痛みもなく快適だった。実際の釣りの場面では、ファーストアクションの跳ね上げもなく、あまり表現的にはよろしくないが、何かロッドにきめ細かな筋肉が張り付いて居るが如く、魚が引くたびにロッド全体が追従していくようなしなやかさがありバレルことなく何匹もキャッチできた。また、操作の面ではメンディングもやり易く、手首を使わず腕を軽く向けたい方に振るとフワッと上流へラインが置けてリーチやカーブ、U字ループ等流したいフィーディングレーンに導けた。中距離からロングまでも使い易い、ショートでは若干ラインは長めに出さざる負えないが、気になる程でもない。ロッドバットを中心に振り下ろすと力強い舟形ループができ、対岸バンク下へのタックキャスト風もでき、フライをターゲットの前に落とせた。こんなことが無理なくできることをメーカーが謳い文句にしているキャスターへのサポートなのかも?。

 今回、久し振りに5番のグラファイトロッドを買ってみたが、これほどまでに良くなっているとは驚きである。そして、ロッドではなくラインの事であるがバリバスのラインが他メーカーと遜色なく良いラインであると痛感した。それは、巻き癖もなりにくく、ライン表面仕上げも滑らかで張りがあり、ループも伸びがあり最後まで形を崩さずターンしてくれた。今般フライラインの価格が右肩上がりで、中には一万五千円以上の物まで出てきている、確かに製品としてはとても進化してよい物とは分かっているが、フライフィッシングをこれから始める人にとっては、とても敷居の高い買い物であると思うし、フライフィシング人口も減ってしまうのではないかと余計な心配をしてしまうのだ。今回使用した中で、唯一バリバスのラインは五千円以下であり企業の努力が見られるのである。各メーカーも少しはお財布にやさしいい製品をお願いしたいものだ。(笑)

このロッドで6月初夏の十勝でデカ鱒を釣っているシーンを夢いている、私は幸せ者だ!